良い中古車、程度の良い中古車とは何なのか総合的に考察する

せっかく購入するのなら、「少しでもよい中古車を」と考えるのは当然で、多くの方がそのために多くの店舗を何件もはしごしたり、事前に雑誌やサイトなどでチェックを怠らないでしょう。ただ、そもそも「良い中古車」とはどういうものなのでしょう、今回はまずそこから掘り下げてみたいと思います。

良い中古車、程度のいい中古車の定義

正確に言えば定義なんてものはありません。なぜなら中古車は何一つとして同じ程度の商品が存在しないからです。

 中古車の値段と中古車の価値について

中古車サイトや雑誌でも価格帯で振り分け、検索しやすいように工夫されているのでも分かるとおり、中古車の購入に際しほとんどの方が真っ先に気にする要素は、やはりお値段ではないでしょうか。値段に差がなければ、そもそも中古車を買うメリットなどないのですから当然ともいえます。

 中古車の程度、状態は唯一無二。

しかし、ここで考えておきたいのが中古車はどれひとつとっても同じ状態のものはなく、全く同じ車種、年式、カラーリングなのはもちろん、走行距離やエンジンの状態まで似通っているのに、かたや50万円もう一方は100万円なんて価格差があることもザラです。

このような価格差が出てしまうのには、細かい要素が複雑に絡んでくるのですが、「高いのには高いなりの、安いには安いなりの」ちゃんとした理由が隠れているのがほとんどです。

事故・修復歴ありの車は「悪い中古車」なのか?

修復済みでぱっと身では素人には判別できない「事故車」などがその一番わかりやすい例で、相場よりかなり安いからと安易に飛びつくと、知らないうちに「事故車」を掴んでしまうことにもなりかねません。

では高い車なら安心なのか、といえば一概にそうとはいえませんが、相場を著しく下回る中古車は慎重にチェックする必要はあるでしょう。

反対に、その車種のデザインやカラーリングが好きで、「少々のトラブルがあってもとにかく安いものを」と考える場合、つまり訳アリ商品でもかまわないと踏ん切りをつけている方にとっては、この事故車は返って安く買うことのできる「良い中古車」ともなりえます。

確かに多少のリスクは付きまといますが、事故車とはいえしっかりと修復されて店頭に並んでいるわけですから、すぐ走行できなくなるという代物ではありません。

そもそも事故、修復歴ありの車のデメリットは何なのか?と言う部分も理解せずに、とりあえず避けておくという考え方も場合によっては損をする可能性もあるのです。(事故修復歴あり車に関しては他のページで解説)

不意の故障やトラブルは事故、修復歴車に関わらずある。

また、不慮のエンジントラブルや電気系の故障などは事故車であってもそうでなくても中古車には全て起こりうることなので、正直割り切って安く中古車を買いたい場合は、事故修復車をあえて狙っていくというのもアリです。

「価格から車を探す」をおすすめしない理由

ただし、いずれにせよそのお目当ての大体の相場を知っておく必要があるので、前調べの際は「価格からの検索」はやめておきましょう。

どういうことかといえば、何とか50万円以内に抑えたいとばかり考えてそこだけ検索すると、お目当ての車が今最高値ではいくらで、平均値はいくらぐらいなのかという市場での評価が分かりにくいからです。

事故車を掴みたくない場合は相場、もしくは少し高めのほうが、逆に訳アリ車を安く買いたい場合は相場を切っている車も「良い中古車」と判断できることもあります。

中古車のPOP表示「意味と価値」

中古車屋さんを覗いてみると展示車に、「POP」といわれるその車のセールスポイントが貼り付けられていたりします。

「車内キレイ」とか「走行少なめ」なんて具合に色々と書いてはいますが、この中に「ワンオーナー」というPOPがあるのを見たことある方も多いでしょう。

ワンオーナー車は程度が良い、状態が良い中古車といえるのか?

ワンオーナー車は、確かにメンテナンスをきちんとされている「優良車」が多くあるのも事実で、1つの「良い中古車」を選ぶ指針になるとして、さながら代名詞のように使われていますが、果たして全てにおいてそうなのでしょうか。

結論は「NO!!」というか、ワンオーナーとは新車で購入された後初めて中古車市場に出た車、つまり1人しかその車に乗っていないという事実をただ示しているだけ。

それが、いかにも状態の良い車の象徴のように扱われてはいますが、乗り方も荒いメンテナンスなんて全くしない方が一人で乗っていても、ワンオーナーといえばワンオーナーなのです。

年式や走行距離などの事実関係にPOPはともかく、ワンオーナーという謳い文句を手放しで信用して「良い中古車」と判断するのはちょっと早すぎます。

整備記録簿、メンテナンスノートの重要性

良い中古車選びも1つの手がかり程度に捉えて、実際に自分の目でメンテナンス状態などを「点検記録簿」や「メンテナンスノート」などで確認するのが大切になってきます。

たとえオーナー数が2であろうと3であろうとその都度メンテナンス履歴が残っているような車両であれば、どんな扱いをされていたかがわかるので、それこそが本当に重要な情報と言えます。

人気の高い中古車と「実際に程度の良い中古車

近年お笑い芸人のピース又吉さんが芥川賞を受賞、その作品「火花」は爆発的ヒットを記録し「人気」となりました。

しばらくは書店でも手入れにくく、アマゾンなど通販サイトでもプレミアがつくことすらありましたが、今では古本として大量に買取されたため在庫超過になっていて、ブックオフなどの中古書籍取扱店でも非常に安い値段で買うことができます。

需要と供給で価格が左右される市場=中古車市場

これは「需要と供給」のバランスによる、物流販売の世界では当たり前にある価格の乱高下現象ですが、中古車市場ではその動きが少々異なります。

新車で人気が出て販売台数が伸びた人気車、は当然数年後大量に中古車市場にやってきます。

しかし、古本のように多く買取されたからすぐ価格が低くなるようなことはなく、反対に「人気中古車」として新車では手の届かなかった方からの需要が増え、その相場は高く市場に反映されます。

中古車価格と車の状態(程度)が比例しない理由

気をつけなければならないのが、人気車ゆえに名前だけで選んでしまうと、高めに設定されている販売価格に実際の車体の状態がついていっていないことがあることです。

それに引きかえ新車で人気の出なかった車種は、中古車市場でも目立った評価は得られず需要もパラパラ、当然ながらその相場も低めに設定されます。

要は需要が少ない車であれば車体の状態が人気車と同等もしくはかなり良い車でも、値段は不人気車種のほうがグンと安いという逆転現象が起こることがあるということになります。

新車と中古車の違いを考える

新車は、同車種であればそれぞれ車体に個性はないので、単純に人気だけが先行して売れていきますが、中古車は車体1つ1つがそれぞれ個性を持つため人気だけにとらわれて車選びをすると、時に「名前だけ」の粗悪車を引いてしまうこともあります。

ただ、新車で人気が出るには乗り心地や利便性、デザインのよさなどいろいろな理由は確かにある球、多く出回るであろう車体の中から、優秀な車両を見抜く目さえあれば、良い中古車を獲得することはできると考えます。

良い中古車とは何なのか?まとめ

良い中古車とは、それぞれの購入用途や趣味趣向によって大きく左右されるので、一概にこれと断定することはできません。

ただ、値段が高ければ、ワンオーナーだからそして人気車種だから「良い中古車」と決め付けてしまうのではなく、しっかり実車をチェックしながら慎重に車選びをしましょう。

1, 中古車は同じ程度の車両が何一つない
2, 事故、修復歴あり車が必ずしも悪とは限らない
3, 故障の発生は事故修復歴車にかかわらず発生する可能性がある。
4, 価格は需要と供給で決定される。程度の良し悪しと比例しない。
5, ワンオーナーは何の参考にもならない表示
6, メンテナンス履歴こそが重要。車の扱われ方がわかる唯一の情報。