長年乗ってきた愛車、親しみが出てくるものの家族構成の変化や引っ越し、通勤やレジャーなどの用途に合わせて「買い替え」をすることも。
まだ誰かに乗ってもらえそう、そんな時は愛車を中古車買取業者に「売却」することになりますが、できればより高い値段で買取ってもらいたいですよね?
そこでここでは数ある買取業者別に、それぞれの会社の形態や経営状況、更には買取における特徴に触れ、その攻略法を模索していきたいと思います。
まずは全国展開している業界最王手、中古車買取チェーンの「ガリバー」編から。どうぞよろしくお願いいたします。
目次
中古車買取業者ガリバーとは
1994年、東京マイカー販売株式会社の車買取部門として創業開始したガリバーは同年法人化されるとメキメキその頭角を表し全国に直営店を展開、2001年から14年連続で中古車買取実績NO.1を誇る、その名の通り車買取業界の巨人です。
運営会社は2016年7月に旧社名の(株)ガリバーインターナショナルから「株式会社IDOM」に変更されましたが、店舗の屋号はガリバーのまま展開されています。
長く中古車買取行のトップを走ってきたガリバーですが、2009年には販売専門店「ガリバーアウトレット」を、2013年には高級車専門の「リベラーラ」、翌年にはワンボックスなどのファミリーカーのみを売る「スナップハウス」といった、買取店舗だけでなく、独自の販売アンテナを次々と開店、近年では販売にも力を入れてきました。
この業界の第一人者ともいえる存在で、誰もが知るところでしょう。
ガリバーの特徴
ガリバーは、広く全国に散らばった店舗ネットワークで買い取った中古車を、自身の優れた販売チャンネルで直接販売できるのが強み。
ほとんどの中古車買取チェーンが買取した車を業者専用オークション会場に出品して「利ざや」で利益を出すスタイルをとっていますが、この場合、持ち込まれた車を買い取る価格は、オークションの取引相場を上回ることはまずあり得ません。といいますか上回っては利ざやがでないので儲からず経営は破綻します。
また、業者が使用するオークション会場は全国に散らばって点在していますが、基本的にはそれぞれの業者が地元にあるオークション会場に、現車を直接持ち込んで出品します。よってガリバー以外の多くの中古車買取業者の買取査定額は、その地区のオークション会場相場をほぼ確実に下回る、ということになります。
高く売れる理由には裏打ちされたノウハウがある
しかしガリバーの場合、客から買取した車の特徴に合わせて、その車を高く売れる地域にある自社販売店に送り、商品陳列することができます。
分かりやすい例をあげると、都市部で人気のない軽自動車(保有率ワースト1は東京都)を買取した場合、人気が高く売りやすい鳥取、長野、佐賀など、毎年保有率のトップクラスにいる地域に送れば、売れ残りのリスクも少なく、高い販売価格設定もできるというわけです。
要するに他の業者が都市部では人気薄の軽自動車の買取相場を抑えるなか、ガリバーはそれに対抗して買取査定額の上乗せをすることができるわけ。
この現象が起こる他の例を参考までにあげておくと、反対にいっぺんで大人数が移動でき、都市部の狭い駐車スペース問題をクリアーできる「ワンボックス車」は都市部で人気で、悪路でも気にせず走れるRVは山間部で需要が多く、それぞれ高い査定額がつく可能性が出てきます。
更にガリバー各店は、その膨大な顧客情報を共有しているので、「今、どこどこの店舗であの車を欲しがっている客がいる」という情報が即座にわかるようになっていることから、例にあげた軽自動車以外でもタイミングによっては、オークション会場の相場に左右されず、買取査定額を提示してもらえることもあります。
ガリバーに車を売るときに気を付けること
これはなにもガリバーだけに限ったことではありませんが、特に毎年業界トップの買取台数を叩きだすここの営業マンや中古車査定士は、何十台いや何百台の車と接し、買い取ってきたプロばかりです。「海千山千」の彼らに手ぶらで買取価格交渉を仕掛けても、素人ではまず相手にしてもらえません。
逆に言い負かされて納得のいかない形で愛車を手放してしまう、なんて事もざらに起こりますので注意してください。
また、愛車を売るとき誰しもができるだけ高く買い取ってもらいたいと考えるはずで、そのために複数の買取業者に見積もりをしてもらい天秤にかけ、より高い買取価格をつけた業者に売ろうと考えるのも当然の事。
しかし、ガリバーは大手がゆえCMもバンバン流れ、店舗もあちらこちらで見かけるので安心感がわき、多くの方が「1番に」愛車の査定をガリバー依頼することが多いのです。事実それは、その買取台数多さに反映しているわけですが、これは営業マンのセールストークのうまさも当然ながら影響しています。
「セールストークがうまい」といえば聞こえは良いですが、これは売る立場の皆さんからしたらデメリット以外の何者でもありません。極端な言い方をすれば、他社との比較をする前に、良いように言いくるめられてしまっているということ、要するに「一番に」ガリバーに買取査定させること自体が間違いなのです。
ガリバーに車を高く買い取ってもらう方法。ポイント
上記の特徴を踏まえて、ガリバーに高く愛車を買い取ってもらう攻略法を整理しておきます。
ガリバーに持ち込むのは一番最後!
ガリバーはその高い営業能力を持ったスタッフと、実績に裏打ちされた鉄のノウハウを持った中古車買取の王者です。
いきなりその王者に挑みかかるのではなく、地元に中古車店や他の買取専門チェーンで「腕試し」してから最後にガリバーに見積もり依頼をしましょう。
一部車種はガリバーに持っていかなくてOK
上記で説明した通り他社に比べオークション相場に縛られない、柔軟な買取査定が出る場合はありますが、一部車種や車両の状態によってはガリバーを選択肢に入れなくて大丈夫な場合があります。
別記事で今後紹介していきますが、長年走ってきた年式の古い、走行距離の多い車や業務車両はそれぞれその買取に適した業者があるので、ガリバーは除外。
加えて年式も新しく、状態のよいトヨタのセダンは地域性が出にくい点もありますが、圧倒的にアドバンテージをもっている他業者が存在ますので、こちらもガリバーに持っていってはダメです。
地域特性の出やすい車こそガリバーへ
総合的に言えば、地域性の出やすい車(軽自動車、ワンボックス車、RV)を売るときは、ガリバー以外の業者で査定見積もりを手に入れた後、それをもってガリバーに赴き買取査定をする、というのがおすすめする手順となります。
また、その際前もって見積もりをとっていた他社の査定額を「大幅に」下回る額をガリバーが出してきた場合、「A社はいくらで査定してくれたよ」と他社の見積もりを見せても、頑としてガリバーが自社の査定額をあげない時があります。
この時は、A社の方に大切な顧客がたまたまその車種を欲しがっていて、喉から手が出るほど仕入れたいなどといった、特別な理由がある可能性があるので、ガリバーに売るのをやめ、そのA社に売ってしまった方がよいケースもあります。
ガリバーで車を高く売る方法・・・ピンポイントまとめ。
- ガリバーはその張り巡らされたネットワークを使い、他社に負けない買取査定を出してくる業者。
- ガリバーへの持ち込みは一番最後に他社の見積もりをもって挑むべし。
- 一部の車種、カスタム、他走行、業務用などはガリバーの範疇外。他に高額査定が出る可能性あり。
- 地域特性の出やすい車は他社高額査定と比較してガリバーが負ける場合もあり。粘る意味なしの場合も。
- 買取に関してそのスピードと安心感は他社を凌ぎ、査定から支払いまで非常にスムーズで面倒な手続きもすべてお任せ。
- 乗り換え車種がもう決まって原資が早く欲しい場合や、何らかの理由で急いで現金を手にいれておきたい場合などでは、ガリバーの買取を利用すると安心でしょう。
買取査定額もさることながら、スムーズにすぐに現金というのは良いですね。わつぃもガリバーで売ったことがありましたが所有権の解除から凄くスムーズで煩わしさを一切感じませんでした。
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